満足度:65点
【ネタバレ注意】 イギリスホラーの秀作
未視聴の方はスクロールされぬようご注意ください
【目次】
Chapter1 未開の洞窟探検は(なにこれおかしいぞ)のオンパレード
Chapter2 この冒険は「心の闇」の物語
Chapter3 これは、アホな女たちがやらかしてしまった物語なのか?
Chapter4 生霊の如く展開する「女の復讐劇」
Chapter5 イギリスホラーの秀作品
イギリスホラーの傑作で
サスペンスホラー好きにはオススメ
といった噂をきいたので「ディセント」みてみました
これって、サスペンスというより
グログロサバイバルやーんw
と、思ってしまったのですが
ジャンルは "パニックホラー" といったところでしょうか
主人公のサラは、愛する家族を不慮の事故で失ってしまう
そんなさなか、女友達たちに誘われて洞窟探検に行く
ここから更なる悲劇のはじまりです
Chapter1
未開の洞窟探検は(なにこれおかしいぞ)のオンパレード
洞窟の入り口に到着!するとそこには大きな穴が。
ぽっかりと開いた穴を見下ろすと・・
明らかに上級者向けと思われるバカでかい空洞が・・
それは地底へと直角に続いていた
この光景をみた瞬間
(あれ・・?なんかこれ、おかしいぞ)と・・思いつつ、、
ここから、地底劇への幕が開けます
だって、この探検ルートが明らかに素人向けではないことが
一目瞭然です
ガイドブックにも乗ってる観光名所ならば
ルートが確保されているはずなのに
なぜか一切手付かずなのもどうみたっておかしいぞ・・
途中
ルートが崩落してしまう のですが
これだってなんかおかしい・・
この洞穴はかなりの年期の入ったほら穴ですから
崩落しづらい構造のはずなのです
ましてや地底人たちが穴という穴を
行ったり来たりしていたはず・・
あんな容易に崩落するはずないと思うんですよね。。
ではなぜ?ルートが崩落してしまったのでしょう
Chapter2
この冒険は「心の闇」の物語
主人公サラは交通事故で最愛の子供と夫を失ってしまい
かなり情緒不安定になってしまっているようです
きっと毎晩のように「悪夢」にうなされてたのではないでしょうか
それはまるで
"崩落した洞穴にでも閉じこまれてしまった" かのような
そんな心境だったはずなのです
単刀直入にいってしまえば
これは主人公の
「心の闇を具現化した物語」といえるのではないでしょうか
彼女は出口のない
そして一筋の光すらも差し込まないような
まるで悪夢の中に閉じ込められてしまっていたのかもしれません
そんな彼女の
"心さまよい" というまさに
「精神世界」を
「ホラー」という視点描いてるのだと思います
この作品が興味深く優れているのは
「主人公の心の闇」には、人間関係
とりわけ
"女同士の〇〇沙汰" 的な心理状況を
如実に表現しているところにあると思います
Chapter3
これは、アホな女たちがやらかしてしまった物語なのか?
まず、洞窟探検あたりから感じずにはいられないのが
いい歳した女たちが、揃いにそろってアホなこと・・
だいたい、アウトドア好きの素人が
未開の洞窟探検なんかに行ったりなんかしちゃあダメですからね
不思議なことに、洞窟探検に誘われた友人たちも
誰一人としてその怪しさに気づきません
危機管理能力がゼロな女たち・・
この光景を見るや (女ってバカだよなあ・・) と思わずにはいられません。。
とはいえ、
そもそも、女集団がこういった 「やらかし」 をしてしまうことって
意外と耳にすることは少ないような気もするのです
女性たちが集団組んで冒険しにいって事故ったみたいな話は
あまり聞かないように思いますし
女性の冒険家は男性と組んでいることが多いのではないかと
どちらかというと、
むしろ女性のほうが
"冒険ロマン" に対しては時に厳しかったり
現実的だったりするではないでしょうか
この物語に登場する
「行き過ぎた女たち」からは
"虚構感" が漂っているようにも感じるのです
果たしてこの虚構の正体とは、一体なんなのでしょうか
Chapter4
生霊の如く展開する「女の復讐劇」
冒頭のシーンでさらっと伏線がでてきますが
「奥さん、あなたのお友達が、旦那と浮気してますよー」
これが最後に明らかになります
ラストは
"夢落ち" だったようにもみえますが
(夢か・・はたまた幻か・・)といった
あえてよくわからない結末で幕を閉じます
ホラーとしてはセオリー通りでしょう
(ちなみにパート2では夢落ちではなかったところから始まるみたいですけども。。)
特筆すべきは、主人公サラよりも
なぜだか存在感がぱない
ジュノさん です
この人が女友達たちを地獄に引きづり込んだ張本人であり
実に「やな女」として描かれているわけですが・・
それでもよくよく考えてみてほしいのです
確かに親友の旦那との浮気はよくないし
やってはいけない罪を犯したのは事実
(浮気というとベッキーネタでひと騒動ありましたが)
けれどもこの物語に登場するジュノは
友達の旦那を寝取ることはあっても
"略奪" するほどの人間ではなさそうにもみえます
地底探検だって、確かに彼女が蒔いた種とはいえ
親友や他の友達を率先して命がけで守ろうとする
そんな勇敢なキャラも見え隠れしています
友人を殺してしまったのだって
あれは突発的な事故 だったのです
意図的なものではありませんでした
けれども、当然のことながら主人公の怒りは冷めやらず
ラストではジュノの足をグサリと一撃
(お前なんぞ地底人に食い殺されてまえ!)的な
ここにはまるで
生き霊のような怨念 すらも感じます
親友にトドメを刺し、一人で脱出を試みる主人公サラ・・
そして、ラスト
サラは地上に生還しますが
車の助手席に映るのはなぜか・・
「ジュノの霊」
ジュノがまだ生きているのだとしたら・・
ジュノの
"生き霊" そのものですね
この残像はまるでサラ自身の写像のような・・そんな印象さえ覚えます
Chapter5
イギリスホラーの秀作品
この物語はホラーとしてセオリー通りの秀作品だと思います
話の展開の 「つかみどころのなさ」 に翻弄されてしまうところ
ここが実に面白いですし見どころだと思います
冒頭、病院の廊下のシーンは
どことなく
"怪談" のような幕開けです
(自分は最初、もしやこれは幽霊(ゴースト)ネタなのか?とすら思いました)
しかしながら、
話が中盤にさしかかっても
なかなかなかなか化け物がでてこない・・
で、ようやく出てきたと思ったら・・
出てきたのはなんと
「本物のバケモノだったー」 というw
実に衝撃的な展開が繰り広げられます
しかも地底人というバケモノとやらはまるでエイリアンみたいで
最初すら怖いと感じますが
この地底人たちに なぜ? か
愛着にも似た
「同情心」 が沸いてきてしまうのです
だって、地底人たちは地上人たちには一切の迷惑をかけず
森の生態系(節度)もそれなりに守って
地底深くでひっそりと静かに暮らしていたわけですから。。
(彼らはなんにも悪くないぞっw)
で、覚醒した女性像が強すぎです
バケモノよえーwww (女ってこえー)
女>>>>>>バケモノ ←まさにこの構図w
人間(女)のほうがバケモノだった、という見事なオチ
つまりこれは、
覚醒した女こそ最強伝説というお話
まさに(触らぬ神に祟りなし)
この作者もしくは監督さんは
女性へのなにか深い思いがあったのではないかと
なんとなくですがお察しするものを感じましたけどね^^;
ちなみに、
この記事を書いてるのは夏休み真っ只中ですから
巷では、子供だけでなく大人の水難事故のニュースを
毎日のように目にします
素人が見ず知らずの穴など入ってはいけないように
バーベキューにぴったりの
ちょっとだけ山奥にあるような
なんてことのない一見すると浅そうな川だって
決して侮ってはいけないと思いますので・・ご注意を。
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